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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

地元の川で水川遊び。でも/そして遊びも含め「学ぶこと」です(2019.7.24&28.地域実習振り返りレポート・第4期佐賀北部班)

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 7月末も大学の授業はありますが、小学校は夏休みに入ります。そんな時期に、佐賀北部を流れる伊与木川で子どもたちに川遊びを楽しんでもらおうと、かねてより練ってきた企画を実行に移しました。

 

 

 昔の子どもたちは自然の中で遊んでいたのに、今は危ないからといって遊べなくなった、という話は全国津々浦々にあることでしょう。

 残念ながら、われわれの実習地も多分に漏れず、近くを流れる伊与木川で子どもたちが遊ばなくなったという話がありました。別に川が汚れたわけでもなければ、流れが変わって危なくなったわけでもないのに、です。

 都会では見られないような清流、しかも増水でもしなければ十分泳げる川は地域にとって大事な宝とも言えるもの。その良さを地元の子どもたちが体感して理解できないのはもったいない!とばかりに、2年上の先輩たちが、川遊びの機会を作ろうと思い立ったのは去年のこと。そして小学校や地域の方々の協力を取り付け、最初の川遊び大会が昨夏行われました。

 そして今年、われわれの班でも川遊び大会を行うことを、1学期が始まって早々に決定。前回の経験を踏まえつつ、川遊びで使う筏を作るところから、子どもたちや地域の方々と一緒に行うことになりました。

 というわけで、先月24日(水)には筏作り、そして28日(日)に川遊び本番を行ってきました。

 

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 まずは24日、筏作りのお話から。

 筏は竹で作ります。本当は月初めぐらいに学生主体で切り出しに行くつもりだったのですが、雨続きで順延が相次いでしまい、この日の午前中に授業の入っていない学生のみが切り出しに行くことに。ただ人数が少ないこともあり、かなりの部分を地域の方にお願いすることになってしまいました(私自身も学内業務で参加できませんでした。済みません……)。

 

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 午前中授業があった学生と私は、午後からの筏作りに加わりました。

 筏は竹の上に木を渡して、竹を番線で括り付けて作っていきます。ここからは学生に加えて、川遊びに参加予定の子どもたちも一緒に作業に取り組みます。とはいえ、経験豊富な地域の方々にはかなうべくもなく、ほとんど、とは言わないまでも、かなり助けていただくことになりました。

 

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 そしてできた筏がこちら。「枯れた竹やったらもっと良う浮くけんどなぁ」という話はありましたが、バランスさえ取れれば小学生が10人ばぁ乗っても沈みません。川遊び自体は28日なのですが、子どもたちがそれまで待ちきれるはずもなく、早速筏に乗り込むと、竹の棒を舵にして遊んでいました。

 ちなみに、筏は放っておいたら流されるので(当たり前だ)、必ず後ろにロープを結わえておいて、遊ぶ時には大人がロープを持っておきます。流れが急でなければ1人でも十分引っ張れますが、心配なら複数人いた方が良いでしょう。以上、川遊びマメ知識でした。

 

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 そして28日、川遊び大会の当日になりました。子どもたちが来るのはお昼過ぎですが、準備もあるので朝から来ています。梅雨もどうやら終わったようで、この日の川は穏やかなもの。

 

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 一時雨がパラつくこともありましたが、「かえって涼しうなってええろう」というぐらいのもの。水かさが増すことも全くありませんでした。

 

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 川に入って、危ないところがないか事前に見て回っています。地元の方が釣りざおを持ってきてくださったので、橋の上では空き時間を利用して釣りが始まりました。

 

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 橋まで行ってみると、小さな川魚がまぁ釣れる釣れる。学生でも筋が良いと何尾も相次いで釣り上げています。もっとも、このサイズの鯉は流石に釣れませんでしたが。

  で、肝心の川遊び大会なのですが、当方写真をほとんど撮ってません。いや、撮影より子どもたちが危ないことになってないかの監視が大事ですし、ここからは本格的に泳ぐことにもなりますし、防水カメラなんて持ってないですし(苦)

 というわけで、ここからの模様は後でリンクを貼る学部ウェブサイトをご覧いただくとして、ここでは余談をば。

 川遊び自体は先輩の考案したもので、それを引き継いで実施したと言えばその通りです。ですが、ただ引き継ぐだけでは意味がありません。

 確かに、その場は楽しいかも知れません。しかし、学生にとっては自分で考えて行動する余地が小さくなります。何より、改善できるところがあるかも知れないのに、そこに目を向けないのでは、学べることも少なくなってしまいます。

 もちろんそこは学生も分かっていて、今回は昨年と比べていくつか変更を考えています。例えば、去年と比較すると、筏作りの段階から学生や子どもたちが関わる部分が大きくなっていますし、地域側の助言を得て、開催時期も子どもが集まりやすい辺りに変えています。

 その結果、学生にとっては学期末の慌ただしい時に準備が重なり、かなりの苦労はあったと思うのですが、それでも最後まで無事にできたのは本当に良かったと思っています。

 もっとも、課題がないではありません。今は学生主導で、地域の方々の協力を得る形で川遊びを企画して行っていますが、学生がいつまでも地域に関われるわけではありません。それだけに、いずれは主導権と言うべきか、発案から実行までを主に行うのを、学生から地域側に移していくことが求められるのです。

 ただ、この辺は学生も十分理解できていますし、地域の側にも変化の芽がないではありません。簡単なことではありませんが、私には楽観的な部分もあります。

 そんなわけで、たかが川遊び、されど川遊び。真摯に取り組もうと思ったら、考えないといけないことはいくらでも出てきます。だからこそ、川遊びから学ぶこと、川遊びをひとつの契機として学んでいくことは、その気になれば、いくらでも取り出すことができるのです。

 筏作りが終わった帰り道、一人の子どもと話す機会がありました。当然のように筏作りの話になったのですが、その中で「学生にとってはこれが勉強なんだよ」というと、「そうなが!?」(そうなの!?)と目を丸くしていました。

 子どもたちにとっては、というか子どもに限らず大方の人々にとっては、「勉強」のイメージと言えば机にかじりつくことでしょう。

 もちろん本学部でもそういう「勉強」はあります、というかそんじょそこらの学部よりも量は多いはず(笑)。ただ、それだけで済まないところに、難しさと大変さ、面白さがあったりします。

 

 その他、実習中の風景については、例によって学部ウェブサイトにて。

 

www.kochi-u.ac.jp

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