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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

クラウドファンディング「外国人児童生徒の不就学問題を解決したい!」実施中です

 日本で生きる外国籍の児童や生徒が学校に通えないという問題を解決するための研究へのクラウドファンディングが開始。社会科学系の研究のクラウドファンディングはまだまだ乏しいだけに、是非とも成功を願ってやみません。

 

 

 子供に教育を受けさせることが日本国民の義務であることは、ご存じの方も多いと思います。ただ、これは裏を返せば、外国籍の子どもたちに対して教育が保障されていないということでもあります。実際のところ、外国籍の子どもへの教育をどうするかは、非常に乱暴に言ってしまえば「自治体任せ」さらには「現場任せ」です。そのような自治体・現場の負担、あるいはそれ以外のさまざまな原因によって、外国籍の子どもたちが教育を受けられないという問題が生じています。それが「外国人児童生徒の不就学問題」です。教育制度が発達したはずで、かつ少子化が叫ばれる中で一人一人の生産性をどう上げるかが喫緊の課題のはずのこの国で、教育制度から抜け落ちる子どもたちが存在するという事実にどう立ち向かうかという問題でもあります。ただ、この問題の実態や解決のあり方については研究が必要なのも実情です。

 そのような中で、私が所属する学会で、この問題について研究するチームが結成され、私もメンバーになりました。チームの本来の活動期間は既に終了しているのですが、ただ意欲的なメンバーによって研究は続けられており、さらに研究を深めるために、メンバーが今回打ち出したのが、このクラウドファンディングです。是非ともその詳細を、下記リンクからご覧ください。

 

■ 外国人児童生徒の不就学問題を解決したい!

 

 今回皆さんにこのクラウドファンディングを告知するのは、研究課題自体の意義以外に理由が2つあります。1つは、社会科学系の研究のクラウドファンディングを成功させたいというものです。クマムシ博士やバッタ博士の活躍もあって(知らない方は是非検索かけてください。面白いですよ!)、自然科学者がクラウドファンディングを募るのは今では珍しくなくなりましたが、いわゆる「文系」、さらに言えば社会科学系の研究者によるクラウドファンディングは私が知る限りまだありません。日本の研究環境の未来を考えれば、このプロジェクトを先鋒として、社会科学の研究者でもクラウドファンディングを成功させられるという事例を是非とも作りたいという思いがあります。

 もう1つの理由は、率直に言えば罪滅ぼしという意図です。先程述べた研究チームですが、大学での業務が重なったこと等もあって、私は現実として何の貢献もできませんでした。他のメンバーが有能かつ真摯に研究を行ってきたおかげで、私ごときの不在は何の問題にもなっていないのですが、こちらとしては申し訳なかったり情けなかったり思うのも正直なところです。ここで告知するのが汚名返上になるとは思いませんが、僅かなりとも研究に対して貢献する部分があれば、私にとっては幸いです。

 クラウドファンディングの詳細につきましては、あらためて下記にリンクを貼ります。ぜひともご覧いただければ嬉しいです。

 

■ 外国人児童生徒の不就学問題を解決したい!