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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

静岡県焼津市の小中学校の給食でモンゴル料理、報道写真に写り込むキャラクターが気になった件

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 静岡県焼津市の小中学校の給食でモンゴル料理が出たというニュースがモンゴルで報道されました(画像はイメージです。実際のものとは異なる可能性があります)。

 

 

 報道が出たのは、当ブログでもたびたび紹介しているニュースサイト"Go go medee"。「日本の焼津市の1万2000人の児童が昼食にモンゴル料理を食べた」という感じの見出しです。

 

news.gogo.mn

 

 この記事によれば、焼津市2020年東京五輪でモンゴルのレスリング代表、同パラリンピックで陸上代表の事前キャンプ地になっていて、モンゴルに関する事前の情報提供や広報のために、B.ヤンジンㇽハムさんという方が市の外交専門員(記事ではこうなっていますが、後述するように嘱託職員扱いのようです)として働いていとのこと。今回の給食はそのヤンジンㇽハムさんが企画して、モンゴルの全国ナーダムが開催される時期に合わせて実施したそうです。

 1万2000人の児童というのに一瞬驚いたのですが、調べてみると焼津市には給食センターがあって、各小中学校の給食をまとめて作っているようです。私は学校ごとに給食の調理室がある環境で小中学校時代を過ごしたので、市域をカバーする給食センターという発想がなかったのでした。

 ちなみに、焼津市給食センターの献立表はネットで公開されています。モンゴル料理の献立は日を分けて作っているようで、これから提供されるところもあるようです。

 

■ 焼津市/献立表

 

 そしてもう1つ、非常に気になったのが、写真に写り込むキャラクター。モンゴルの男性用の帽子に、服にはモンゴルの紋章「ソヨンボ」が描かれています。モンゴルにこんなキャラクターいたっけ?ひょっと、駐日大使館の新キャラ?

 そもそも、モンゴルはキャラクターの文化が発展しているとはとても言い難い状況です。もちろんイラスト等がないではないのですが、日本風に思えるようなものを見かけたの思い出せません。

 

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 昨年見たウランバートルのキャラクターらしきイラスト。モンゴルらしいと言えるかどうかは分からないのですが、いわゆる「カワイイ」ではない気がします。他に何があったか、古い写真を見返したりしていたのですが、

 

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 不適切な画像がありましたことをお詫びいたします。

 

 気を取り直して、そういう状況で、まして立体化キャラクターをほとんど見ることはない、あったとしても固有名詞のなさげな動物の着ぐるみぐらいなので、かなり不思議に思ったのでした。

 ただ記事を読み進めてみると、どうもモンゴルのキャラクターではなくて、「ヤイ=チャン」のモンゴル・デール(民族衣装)・モデルで、市内の小学生の案が採用されたものと書いています。それで調べてみると、はたして「やいちゃん」という焼津市の公認マスコットキャラクターがいました。

 

www.city.yaizu.lg.jp

 

 というわけで、モンゴル由来の立体化キャラクターを見ることはできなかったわけですが、とはいえ「モンゴル版」であることは確かで、こういうキャラクターが本国にもいずれ出てくることを期待したいと思います。

 

 で、さらに後で調べたら、地元紙がこの件を報じてました。

 

www.at-s.com

 

 で、3月には静岡県内の別の市でもモンゴル料理が給食に出ていたとのこと。そう言えば、こちらの記事は見たはずなのですが、すっかり忘れていました(苦笑)

 

www.at-s.com

 

 こういう取り組みが高知でもできると面白いだろうなぁ、と書こうと思ったのですが、「ならおまんがやれ」と言われそうなので、止めておくことにしました。