久々に春野球技場で高知ユナイテッドSCの試合が開催されるというので観戦に行ってきたのですが、まさかのアクシデント発生です。
この日は春野球技場で四国サッカーリーグの2試合が開催。高知ユナイテッドSCの試合は第2試合で、相手は今期昇格した新商クラブ(愛媛県新居浜市)です。
試合は序盤から高知ユナイテッド優勢で動きます。前半9分に競り合いからこぼれたところを堀江が決めて先制。
17分にはオンが流し込み追加点。この後は一進一退が続き、前半は2-0で終了します。
後半に入っても高知ユナイテッドが攻勢を続けますが、6分に新商クラブの荒井が高知ユナイテッドの選手との接触プレーから倒れてしまいます。
ところが荒井は頭を打ったらしく倒れたままで、動かすこともできません。救急車を手配するとの話が早々に流れてきます。
そして救急隊員が駆け付けたのですが、打った場所が場所だけに、首を固定しておかないといけません。そして、搬送中の揺れが心配だったのか、とうとうドクターヘリを呼ぶという事態になりました。
ヘリはピッチ上に着陸することになりました。着陸と離陸の時の風圧に備えて、サポーター総出で広告ボードをすべて折りたたんで寝かせることに。ただそれでも不安なので、最終的にはピッチから観客席に上げておくことになりました。
そしてヘリがやって来ました。しばらく旋回して状況を確かめてから、徐々に降下してきます。
ヘリが降りてきました。私もそれなりにスポーツ観戦歴があるつもりですが、ドクターヘリがグランドに来るのを見るのは初めてです。というより、ドクターヘリが出動するのを間近で見たこと自体、これまでありません。
球技場全体が不安で静まり返る中、轟音を響かせてヘリが着陸。
高知県のヘリだけあって、機体にはアンパンマンのイラストが描かれています。人々のピンチを救いに飛んでくる点では、ドクターヘリも一緒です。
機体を開いて荒井を乗せたストレッチャーを収納。高知市内なので、搬送先の病院はそう遠くにはならないはずです。
離陸準備。乗組員2名のうち1名が誘導して、まず少しだけ浮き上がります。
浮上したのを確認すると、誘導係が四方に一礼して乗り込み、ヘリは病院へと向かっていきました。試合がストップしてから40分ぐらいが経過しています。
不安を残したままですが、試合はまだ30分以上残っています。5分のウォームアップを経て、後半が再開されます。
複雑な思いはあっても、笛が鳴ったら話は別。ここからは高知が一気に畳みかけます。まず後半9分(中断による時間経過分は除外)に菅原が右から決めて3-0。
さらに後半11分には前原のシュートを新商クラブGKがはじき切れず、高知が1点追加。
直後の後半12分にはまたも菅原が正面から決め、自身2点目。15分にはオンのシュートがゴールネットを揺らし、いったんオフサイドの疑いもかかったものの最終的に得点は認められます。
そのわずか1分後には田口がロングスローに合わせてシュートをきっちり決めて7-0。
この後しばらくは新商クラブの攻めもあってスコアの動きが止まりますが、後半37分に前原のシュートで高知に8点目が入ります。
その後、44分には菅原がこぼれ球を落ち着いて流し込み、ハットトリック達成。
最後はアディッショナルタイムに田口が相手GKと1対1から交わして押し込み、ついに10-0となりました。
そしてそのままタイムアップ。終わってみれば高知ユナイテッドSCの大勝でした。
試合後の挨拶に来た高知ユナイテッドSCの選手たち。大勝の結果にムードは上々です。
とはいえ、2位FC徳島セレステとの勝ち点差は相変わらず3のまま。気の抜けない試合はこれからも続きます。
なお心配された荒井ですが、診断の結果は首の捻挫ということでした。早々に病院も出られたようで、新商クラブのtwitterによれば当日夜の反省会にも合流したそうです。試合に出ている方も観ている方も気が気ではなかっただけに、まずは安堵しています。
せっかく高知県に来たので、チームの皆でひろめ市場で反省会してから帰ります!
— 新商クラブ (@niishouclub) 2017年7月2日
脳震盪を起こした19荒井も既に復活して参加してます!まだ19歳の期待のセンターバックです!これからもよろしくお願いします^ ^ pic.twitter.com/LEmU61J5le