これまた既に書いた話ですが、今年度の大豊町クラスは大型連休も実習を組みました。課題探求型サービスラーニングとして、ゆとりすとパークおおとよや道の駅大杉での作業も経験しつつ、企画に活かせる情報を探し出そうというものです。
まずは今回も公式報告からご紹介。
また、5月3日の実習に関しては別のエントリでもレポートしましたので、こちらも貼っておきます。
ところで「サービスラーニング」という言葉ですが、ともすれば「サービス」という部分に目が行きがちではないだろうか、そして「サービス」と「奉仕」とが同一視されることで、単に学外で「ご奉公」をするだけのものと思われてはいないか、そういう疑問をかねがね持っています。学校による強制力を持ったボランティア活動と混同されてはいないか、という疑問に置き換えても良いでしょう。
ですが、本当はそんな甘いものではありません。例えば筑波大学では、サービスラーニングを「サービス・ラーニングは,教室で学ばれた学問的な知識・技能を,地域社会の諸課題を解決するために組織された社会的活動に生かすことを通して,市民的責任や社会的役割を感じ取ってもらうことを目的とした教育方法」と定義しています。
■ サービス・ラーニングの定義・歴史・役割|筑波大学人間学群「サービス・ラーニング」
あるいは、立命館大学のサービスラーニングセンターでは、「大学における学びと社会における諸課題の解決を具体的な実践活動を通して結合させていく学びの手法」という定義が示されています。
■ センター長 挨拶 | サービスラーニングセンターとは | サービスラーニングセンター | 立命館大学
このほかにも定義はあり得ますが、肝心なのは大学内での学び・研究成果と学外での活動とが結びついていること、そして社会の課題解決を志向していること、この2つであると言えるでしょう。ですから、「ラーニング」なきサービスラーニングは、そもそもサービスラーニングたり得ないのです。
今回の場合、ゆとりすとパークおおとよと道の駅での作業体験が「サービス」に当たります。また、両施設で来客者アンケート調査実施を行っており、これは「サービス」でもあり、収集したデータを集計・分析する過程が「ラーニング」になります。一方で、地域協働学部で必修となる実習授業は、学外と学内の両方で必ず行うことになっており、両施設での実習が終われば、先述のデータ集計・分析に加え、今回の作業体験を踏まえた地域課題の整理と解決に向けた企画立案という学内での「ラーニング」が待っています。そしてその成果を基に、学生はまた地域に出かけ、実習パートナーへの企画の提案や協議に臨むことになります。
以下、実習中の写真をいくつか。
ご存知"Otoyo Blueberry Café"の開店前準備。こちらはサービスの域を超えて、既にビジネスになっています。
来客者アンケートの準備中。私が聞き及んだ限りでは、ほとんどの対象者に調査に応じていただけたそうです。あらためてお礼申し上げます。
7日に実施された紙飛行機飛ばし大会。本部棟2階のテラスから、広場に向けて自分で追った紙飛行機を飛ばしていきます。
腹が減っては実習はできぬ。すっかりお気に入りになったパストラミビーフサンドとドリンクのセットでお昼ご飯です。ドリンクは土佐の名物ゆずのスカッシュ、歩き回って疲れたところに良い具合で効きました。
そして、カフェに来られた皆さん、このボトルに気づかれましたでしょうか?
こちらは大豊町を舞台に学産官民の有志が取り組む「おおとよブルーベリープロジェクト」の基軸となる新商品、「大豊ブルーベリーワイン」。早速新聞でも取り上げていただきました。
このブルーベリーワインとは、そして新会社「里人」とは?私も一応このプロジェクトには絡んでいるので、いずれ当ブログでもご報告したいのですが、まずは6月11日(日)9:30-9:55放送予定のFM高知「THE こうちユニバーシティ CLUB」でフォーカスされますので、そちらをご案内します。
なお、放送は後日インターネット公開もされますので、ぜひお楽しみに!