13世紀村に到着すると、まずは(比較的)近くにあった騎馬軍団のゲルを訪れます。
モンゴル帝国時代には領土全体に駅伝制度が張り巡らされ、馬による迅速な伝令が可能になっていました。ここは駅伝の中継点となるウルトゥー(駅)を監視する騎馬警護兵団のゲルの一群を再現したものです。
鷹の旗と像の下に、ウルトゥーに置かれた騎馬兵団の拠点であることを示すモンゴル語のレリーフが掲げられています。
中央にある大きなゲルは、兵団を率いる将軍のもの。
ゲルの中では、将軍用の椅子がドアと真向かいの上座に置かれています。左右に立てられているのはスルドゥと呼ばれる旗印です。馬の尻尾の毛で作られていて、白色が平時を、黒色が戦時をそれぞれ表します。
椅子の上方に掲げられた鷹のタペストリー。将軍の威厳を現すかのようです。
先程のスルドゥは亀をかたどった木工細工の上に立てられています。亀が世界を支えるという神話や伝承はモンゴルにもあるようで、ウランバートルには石碑を亀の石造が支えているものもあります。
そんな今も昔も変わらないのが馬で草原を駆け抜けること。とはいえ、馬具は流石に進化しています。右側の馬がつけている鞍は、立ち乗りに近いモンゴル式、左側の馬は座って騎乗できるロシア式の鞍……だったっけ。
13世紀村とはいえ、管理しているのは21世紀の遊牧民。自宅は現代のゲルで、太陽光発電のパネルまであります。
ともあれ、ゲル群を見た後に次のアトラクションに移るのですが、
いちばん近いところが2キロ先。
なお、われわれが次に向かうのは、もっと先です。