高知に引っ越して早々からカツオには目が無くなってしまった私。今年も中土佐町で初夏の恒例行事「かつお祭」があると聞き、行ってまいりました。
当日は会場一帯が自動車の乗り入れ禁止になっていたので、久礼新港の特設駐車場からシャトルバスで会場へ。バスの乗り場から湾を隔てて会場が見えています。
会場にやって来ました。団体客はまだほとんど入ってきていませんが、個人の参加者は既に多く歩いています。カツオを片手に、既に呑み始めた人たちもあちらこちらに。
本会場のステージ近くには、鯉ならぬ鰹のぼりが泳いでいます。
ステージ付近から久礼の八幡宮への通り。徐々に賑わいが増しています。向こうで上がる煙は、たたきを焼いているのでしょうか。
やはりそうでした。って、続々と藁焼きたたきが焼き上がります。
この炎の上がり方!それでも焼くのはあくまで表面、豪快さと繊細さがどちらも求められます。
ちなみに、後で聞いたら中土佐町長も藁焼きを手伝っていたのだとか。大変ですね。
こちらはカツオのはらんぼとちちこ串を焼いています。はらんぼは文字通りカツオのお腹の部分、ちちこは心臓だそうです。
さてさて、本日のカツオ尽くし、最初は先程のはらんぼとちちこ串を頂きます。脂の乗ったはらんぼは1切れだと思っていたのが2切れで1セット、得した気分になりました。ちちこは臭みやえぐみの無い、つまりは食べやすい鶏レバーという感じの味でした。
ステージ裏、ふるさと海岸に出てみました。個人の来客用の座席はあるのですが、既にどこも宴会モードでなかなか空きませんし、海沿いに座ってカツオを頂くのもこれまた風情かと。
で、今度はカツオの唐揚げ。生姜味を選びました。車なので当然お酒は飲まなかったのですが、アルコールフリーのビールのアテにしても良かったかも知れません。
まずは一通り舌鼓を打ったところで、今度はイベント参加です。和船の乗船体験ができるという話なので、乗船券をもらって行ってきました。
手漕ぎ船で湾内を回ると、普段なら体験できない目線からの世界が広がります。
本会場付近。写真には写っていませんが、右手の海岸では水遊びを楽しむ人たち、だけではなくて、犬もどっぷりと海に浸かっています。
なびく大漁旗と鰹のぼり。ただ天気が悪いのだけは残念です。
折り返して湾内を戻ります。気温は過ごしやすいのですが水温はまだ低め、それでも水遊びができるって元気で、良いなぁと。
湾内から沖を眺めます。入江になっているので比較的実感が薄いんですが、そうは言っても太平洋なんですよね、ここ……祭の本部では、万が一に備えて津波からの避難経路マップも配布されていました。
そして、一通りクルーズを楽しんだ後はお待ちかね!
祭の目玉、かつおざんまいセット2,000円。団体用は早々に売り切れたという人気ぶりです。実際旅行社のツアーも見かけましたからね。
内容はご覧の通りですが、さらに説明するとたたきは当然、かつお飯にかつお汁、名物久礼天、酢の物にイチゴゼリー。実は中土佐町、「くろしおいちご」という知る人ぞ知るイチゴの産地だったのです。飲み物は生ビール、地酒、お茶から選べますが、先に述べた通り今回はお茶で。
沖に浮かぶは土佐十景に数えられた双名島(ふたなじま)。
……なのですが、そのはるか手前でなにやらイベントがあるようです。
見ると「鰹一本釣り競争」。しかしこんな湾内で一本釣りができるほどカツオがいるようには全く考えられません。不思議に思っていたところ、徐々に仮装した参加者が集まりイベント開始。
ルール説明によれば、参加チームを2組づつに分け、スタートからこの細い桟橋を渡って右側の釣り場に行って釣竿を取ります。奥にはスタッフがいて、釣り針にカツオを一尾付けてくれるので、それを手にしたら首からかけてスタート地点に戻ります。というリレーを3人ずつで行い、タイムとパフォーマンスを競うということ。これだけでは分からないかも知れませんが、気にしたら負けです。
で、レースは実際こんな感じ。なんというか、察してください。
カツオの一本釣りはこういう要領。首尾よくカツオを手にしたら戻るわけですが、桟橋は細いです。揺れます。濡れて滑ります。
なので、ほぼ全員一度は落ちます。そのグデグデぶりを、観客も人によってはぐでんぐでんになりながら見ている、という状況です。
レースが終わって結果が出て程なく、かつお祭はお開き。帰りは以前も訪れた久礼大正町市場に寄ってみました。ちなみにその時のエントリがこちら↓
カツオに始まりカツオで終わった久礼の一日。
来年も期待せずにはいられません。できれば、次は晴れると良いなぁ。