空港を出たリムジンバスは海沿いの道を快走し、いつしか市街地に入り、電車通りから函館駅前のバスターミナルに到着しました。
バスを降り立ってみると、これまでに函館に来た時にはなかったほどの賑わいぶりです。
行き交う人々の声にBGM。ハイシーズンの函館に来たことがないので、安易なことは言えませんが、それでも凄い賑わいだなとは思ってしまいます。
駅に近づいてみると、何やらキャラクターに出くわしました。湯の川温泉のキャラクターなのは分かりますが、逆に言うと見た目からはそれだけしか分からない。後で調べたら「ゆのっち」君、懐の猿は「ゆのッキー」君だそうです。
そして出た、イカール星人!
ハコダテ(なぜかカタカナらしい)を侵略するためにやって来たという話なのですが、普通に愛想良かったです。
こちらは旧蝦夷共和国の面々。少し離れたところに新政府軍もいました。高知の方なら、もて勤みたいなものと言えば分かりやすいでしょうか。
そんな賑わう駅の傍らで、こんな碑を見かけました。函館駅のゼロ哩ポスト、出発点を示す標識をかたどった碑です。
もっとも、函館駅はもとからここにあったわけではありません。初代の駅はここから北側、その後岸壁近くに移り、青函連絡船の廃止後に、今の位置で駅舎ができた歴史があります。そして、ここで記されている本郷駅、のちの渡島大野駅が今日改称され、新函館北斗駅となったのです。
ここから駅内に入ると、その新函館北斗から電車が来たようで、改札前から大歓声が聞こえます。
到着した旅客を迎える地元商工会や観光協会と思しき、揃いの法被の人々。それぞれ手旗を持ち、ようこそ函館と繰り返しています。さらにはどこからか、一団となった和太鼓の響き。開業当日を盛り上げんとする熱気が伝わります。
そして、駅内には東北観光キャンペーンの広告で、ファイターズの大谷の等身大パネルが置かれていました。
横にある手形を見てみましたが、私とほとんど手の大きさは変わりません。ああそれなのに、かたやこの手で年2億円(推定)を稼ぎ、こなた……いや、言いますまい。
こちらはキャンペーンの幟。北海道で東北観光をアピールするのに、今まさに最高の人材です。
ストレート、大谷のストレート。青函トンネル内の新幹線より速いストレート。
ってフォークでもまだ速いんじゃないか、と野暮な考えも浮かんだのは無かったことにしましょう。