はりまや橋から東に延びる後免線を走る電車の多くは、終点後免町まで行かずに、手前の駅で折り返します。この文殊通駅も、そんな電車の多くが折り返す駅です。
かつて文殊通駅一帯が含まれていたのは高須村。文殊通駅の東には、高知市との合併を記念した碑が今も残っています。
文殊通駅。西行ホームと比べて道端の東行ホームが狭い、この辺にある高須駅や西高須駅などと同様の停留所です。
停留所の手前には、西方面から来たばかりの電車が休んでいました。この文殊通が終点で、これから折り返すところです。
その電車が西行の線路に移り、文殊通のホームに差し掛かると、後免町行の電車がやって来ました。こちらは東方面を終点まで走り抜けます。
ところが、後免町行の電車が発車すると、西行の線路にいたはずの電車が再び元の場所に戻りました。後で知ったのですが、この電車より先に文殊通を出る電車があるので、そちらをやり過ごさないといけないとのこと。面倒と言えば面倒ですが、路面電車はそういうダイヤにも柔軟に対応できる乗り物です。
先行する鏡川橋行が到着しました。同じ塗装でややこしいですが、こちらを先に送り出さないといけません。
ともあれ、鏡川橋行は早々に停留所を去っていきました。もう少しすれば、先の電車が再び西行ホームに入線します。
はたして、その電車は再び文殊通のホームに停車しました。進む先は伊野。とさでんでは西の一番端まで向かいます。
そうするうちに、次の折り返しの電車が入ってきました。同じように折り返す電車を横目に、伊野行が発車を待ちます。
そして文殊通発車。高知市内を横断してさらに西への旅路に進んでいきました。