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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

今日で高知移転1周年になりました

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 春まだ浅い大阪を発ち、高知に向かったのが1年前の今日。

 

 

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 引越しのドタバタ、短いフライト時間。何の感慨も抱く間もないまま、夕闇の下りる高知空港に着いたのを覚えています。

 

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 で、空港に降り立って早々に見たのがこれ。

 

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 そしてこれ。何というか、違う世界に来たのだなぁと思ったものです。

 

 あれから今日で1年が経ちました。

 っていうより、これだけいろいろあってまだ1年しか経ってないという事実に、どことなく納得いかなさを感じたりもするのですが。

 実際、新たな土地で生活を始め、慣れていくだけでもそれなりに大変なところ、誕生したばかりの学部を創り上げるという任務も加わりました。かといって研究をなおざりにするわけにもいかず、この1年は今までの人生で考えられないほど、心身とも慌ただしいものでした。

 ただ、表現が難しいのですが、実際に高知という新たな環境に身を置き、地方の厳しい現実を痛感する一方で、その厳しさをものともしない高知のパワーとゆるさを感じることができたのは確かです。私自身、地方のさまざまな問題に以前から関心があるにはあったのですが、高知に来ていなかったら、それらについて薄っぺらいことしか言えないだけだったことは間違いないでしょうし、そうなっていたらと思うとぞっとします。その意味では、高知に来て良かったか悪かったかと言われると、間違いなく良かったと断定できます。

 ただ、だからこそ、これからはもう少しアクティブに、高知を知るために動き回らないといけないかなぁとも思っています。この土地ならではの環境、気候、特産、祭事、イベント、等々……それらについてはこのブログでもたびたび書いていますが、とりあえず面白いもの、可能性を秘めたものが多いことは分かったので、あとは体感的に知っているものを増やさないといけない。

 今日までの1年間は仕事も生活も慣らし運転を余儀なくされた部分はありますが、これからは折を見て動いたり、仕掛けたりしていければとは思っています。そう思う理由には「地域と共に学び、成長する」教員としての義務というのももちろんありますが、高知で生活する者として、せっかくある面白いものを楽しまないともったいないというのもあります。

 そして、東京一極集中是正だ地方活性化だと言いますが、それならそれで地方に暮らす人間が、その地方の問題点だけではなく、楽しさも発信していくことが大事ではないか?少子高齢化や人口減、過疎化なんてのは統計やメディアを見ればだいたい分かることですが、それだけではない面もあることは、別の形で伝える必要がある。幸いにして、私はささやかながらその媒体を持っているのだから、それを使わない手はありません。短期的な効果がどれだけあるか分かりませんが、努力だけでもしない限りは効果はゼロですし。

 また、政策・経済・ハード面だけでは、人の流れはおそらくは変わりません。ソフト面で、あるいは情報で惹きつけるものがないといけないのです。そして、高知にそれがないとは思わない。私自身、これまでもいろいろと興味を惹かれるものを見つけてきましたし、まだ知らないものも多いと見込んでいます。そういうものを、惹かれるままに伝えるぐらいはしておきたいですし、それが読んでくださる方にとっての取っ掛かりになればしめたもの。

 となれば、私自身が高知のあれやこれやをもっと知ろうとしなければならないですし、そのためにも2年目は動いていきたいと思っています。私自身の経験値や地域理解を増やすことにもなりますし。

 もっとも、先のことは分かりません。地方国立大学の置かれた厳しさはおそらく変わることはないでしょう。それだけに、今後について断定的なことは何も言いようがないのが率直なところです。さらに研究や旅行等の個人的な取り組みもありますし、それらとの兼ね合いで、難しい選択を迫られる時もあるかも知れません。

 ただ……条件が許す限りは、とにかく発見に満ちた1年を送ることのできたこの土地で、腰を据えて活動していきたいと思っていることは確かです。

 とにもかくにも、2年目は公私ともアクティブに。そうすればブログのネタも増えますし←そっちの問題かよ